オハイオ大学は春夏秋冬のクォーター制を取っており、MBA/MSA(Master of Sports Administration)コースは22ヶ月間のカリキュラムです。多くの留学生は、MBA/MSA コース前の6月〜8月までPre-MBAコースを受ける必要があります。その場合は、ちょうど2年間のコースになります。
■Pre-MBA コース
大学で経営学を履修していない学生は、6月下旬〜8月下旬までの9週間、 Pre-MBAコースを受講することになります。秋からのMBAコースへの足並みをそろえるという意味で、通称 "Summer Boot Camp"と呼ばれています。履修科目は以下の通りです。
Accouting 610 Foundation of Accounti
会計学の基礎を学びます。
Finance 525 Foundation of Finance
金融論の基礎を学びます。
Finance 527 Foudation of Financial Markets
経済学の基礎を学びます。
Professional Communication
ビジネス現場で要求される会話力&Writing力を身につけるための授業です。
Quantitative Review
MBAをとるために必要な数学の知識を身につけるための授業です(※ただし、最初のオリエンテーションの日の試験でパスすると免除になります)。
■MBA/MSAコース(1年目)
オハイオ大学MBA/MSAコースの学生は、1年目はMBAの授業を中心に、各学期1科目ずつスポーツ経営学プログラムの授業を履修します。オハイオ大学のMBAコースの特徴としては、基本的にグループプロジェクトがベースになります。2004年秋の前半は『SBC(アメリカの電話会社)とCleveland
Browns(NFLのチームの一つ)の『企業コンサルティング』、後半は『アメリカの有名家庭用品メーカーの未発売商品のマーケティング戦略立案』を行いました。また春学期には、America
Small Business Association主催、"Small Business Development Competition"を行います。各グループがそれぞれの実際の企業にコンサルティングし、プレゼンテーションコンテストをします。
2004年の秋、冬、春学期の履修科目は以下の通りです。
◆秋学期
MBA 601 (MBA必修)
・Management Seminar(経営管理論)
・Economics Analysis(経済分析論)
・Marketing Strategy(マーケティング戦略論)
・Accounting (会計学)
SAFM 693A Seminar in Sports Administration (MSA必修)
アメリカのスポーツ界で起っている様々なトピックを取り上げていきます。主な授業スタイルとしては、週2日の授業のうち1日は、現在スポーツ経営/スポーツマネジメントの分野で活躍されている大学卒業生とのディスカッション。もう1日は、各グループに分かれてアメリカスポーツ界で現在問題になっているトピックについてリサーチ&プレゼン発表をしました。また学期の後半には、"Dash
Series"というNASCAR(カーレース)の下部組織へのスポンサーシップの提案を行ったりもしました。
◆冬学期
MBA 602 (MBA必修)
・Organizational Change(組織変革論)
・Principles of Operation(生産管理論)
・Strategic Management(戦略的管理論)
・Financial Management(金融管理論)
・Management Information Systems (経営情報システム論)
BusinessLaw 565 Law of Sports (MSA必修)
スポーツに関するあらゆる法律、裁判、記事がテーマになります。授業前に指定されたReading Assignmentを読み、授業でそれらの内容をディスカッションしながら、さらに議論を深めていくというスタイルです。課題としては、週一度、判例のSynopisis(概要)を提出、合計3回の中間、期末試験+適宜小テスト、そして学期の最後にはSports
Lawにまつわるレポート提出とプレゼンテーションがあります。毎週大量のReading Assignmentが課せられます。Sports Lawの奥深さを発見するとともに、非常にタフな授業になると思います。
◆春学期
MBA603 (MBA必修)
・Small Business Development Competition
・Marketing Strategy/Implementation (マーケティング戦略とその実行)
・Global Strategy (国際戦略論)
SAFM691 Seminar (MSA必修)
スポーツ研究を行う上でのリサーチの仕方、適切な論文の書き方、そして立証の方法論を学びます。今まで2年目の秋にオファーされていたクラスですが、1年目春の履修に変わりました。これにより、将来Ph.Dコースへの進学を考えている学生にとっては早い段階でスポーツ研究の方法論を学べるメリットもあります。
■MBA/MSAコース(2年目)
オハイオ大学MBA/MSAコースの学生は2年目にスポーツ経営学プログラムの授業に専念します。MSAの学位取得には合計64単位を取得する必要があり、そのうちの12単位については1年目の各学期に履修しています。そして夏期のインターンシップが9単位となっており、よって、2年目の秋学期から春学期までの3学期で43単位を取得しなければなりません。但し、インターンシップを夏以外にする時はアドバイザーとのカリキュラム調整が必要になります。
またオハイオ大学では、学生の将来の方向性が大学スポーツ、プロスポーツ、マーケティングビジネス等広範囲にわたるため、2つの必修クラス以外は学生によって柔軟に選択できます。他の学部がオファーしているクラスの受講も卒業単位として可能です。2004年の秋、冬、そして2005年春学期にスポーツ経営学プログラムからオファーされているクラスは以下の通りです。
◆秋学期
SAFM 655 Sports and Sports Consumers
スポーツマーケティングの基礎研究とスポーツの消費者行動の実態調査を行います。
SAFM 659 Licensing in Sports
スポーツマーケティングにおいて最も重要なことの一つであるライセンス管理の研究をします。
SAFM 665 Governance in Intercollegiate Athletics
NCAAや各大学における大学スポーツ統括部門の状況と課題、また経営部門として発展に必要なことの研究を行います。
SAFM 691 Seminar
スポーツ研究を論ずることに必要な、リサーチの仕方、論文の適切な書き方、そして立証の方法論を学びます。
◆冬学期
SAFM 610 Athletic Administration
大学アスレチックデパートメントにおける運営のトレンドと課題を研究します。
SAFM 649 Athletic Fundraising
大学スポーツや他の非営利団体におけるFundrasing(資金調達)の戦略的アプローチを研究します。
SAFM 657 Sponsorship in Sports
あらゆるスポーツビジネスにおいて重要さが増すスポンサーシップの研究を行います。
SAFM 693 Negotiation in Sports
大学スポーツやプロスポーツで必ず行われる監督、コーチそして選手獲得のための交渉、年俸交渉の実態と課題を研究します。
◆春学期
SAFM 645 Facility Management and Programming
スポーツ施設の管理、運営の実態と課題を研究します。
SAFM 667 Human Resource Management in Sport Organizations
スポーツ組織内での人事管理を研究します。
SAFM 670 Financial Administration of Sports Facilities and Programs
スポーツ組織の金融管理を研究します。
またオハイオ大学スポーツ経営学プログラムでは、毎学期、以下の2つのクラスを履修することが可能です。
SAFM 650 Practicum
実践的な経験を尊重するため、プログラムインターンシップや承認されたスポーツビジネスの仕事が単位として認められています。
SAFM 611 Special Problems
学生の将来的な方向性が多角的なことから学生独自の研究が認められており、単位として取得することができます。
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